1時間目が始まるチャイムが鳴った。
廊下にいた生徒も自分たちの教室に戻っていく。
『やっと静かになる。』
そう思い、横をちらっと見ると李羽クンはぐったりとしていた。
「お疲れ。みんなの質問攻めは疲れたでしょ?」
李羽クンは体をお越し
「ちょっと疲れたかも(笑)でも、みんな僕の事を知ろうとしてくれてとても嬉しかったよ。」
そういって私にまた笑顔を見せてくれた。
『香織が言った通り、性格も優しいんだぁ~。モテないはずが無いわけだ。』
「彼女とかいるの?」
「いないよ。」
「そうなんだ…。」
『ん。今いないって言ったっぽかったんだけど……』
「今なんて?」
「彼女はいないよ!」
「嘘ー。何で彼女いないの?」
「星城学院を転校する時に別れを告げられちゃって…。」
『こんなイケメンにもフラれるってことあるんだ。』
「武田サ…いや、茉奈サンは彼氏とかいるの?」
「いないよ(笑)こんな私にいると思う!?」
「可愛いし喋りやすいから僕はてっきりいると思った。」
『なんなんだこいつ!!』
『今、普通に可愛いとか言ったし。』
『恥ずかしくないのか!?』
『ってか、こっちが照れてきたじゃないの。』
私は、李羽クンに顔が赤くなっていることをさとられないように外の景色を眺めた。
『私どうしたんだろぅ?なんで今こんなに赤くなってんの?』
『風邪でもひいちゃったかな』