「お人よし……」 ミヤビくんが呟く。 「あ?」 「いや、なんでも」 「あっそ」 「なんかタローかっこよくなったな」 「はい?」 「勇ましいよ☆」 なんか……嬉しくない。 思えば思う程、自分が女じゃなく思えてきた。 「帰る。じゃね」 「え?」 「送らなくていーから~」 「えっ、ちょタロー!」 気付いたら私は走っていた。