そしてしばらくした頃。


「あれ。薄暗い路地に入ってった……?」


怪しい。


怪し過ぎる。


見つからないよう、壁にへばりつく。


そして見たモノは――。



「あずみ……」





秋山があずみじゃない女の子とキスしてる光景だった。





* * * *






「うっわ。何ソイツ」


ミヤビくんが引きつった笑みを浮かべる。


「……あの人だけだったらまだ許せたかもね」


「まだいんの!?」


「あと2,3人とキスしてた」


「えー……」


呆れたようにため息をつく。