「テストなんて無理だろ~」 理科の実験の時、ミヤビくんがおもむろに呟いた。 「無理とか言っときながら実は点数いいんでしょ?」 弱音吐く人に限ってそこそこ出来る。 これ常識だね。 薬品が入ったビーカーに違う薬品を入れる。 「……タロー、なんか勘違いしてね?」 「え?」 作業を進めていた手を止め、ミヤビくんを見た。 「俺が無理って言ったのはテストが近いクラスの雰囲気な」 「……はい?」