「……ねぇ、由芽」 ゆっくり歩きながら体育館に向かう。 「何?」 「前、由芽が言ってたダブル告白の人って……雅人くん?」 「!」 あまりの衝撃に咳込んでしまった。 「だ、大丈夫?」 あずみが笑いを堪えながら私の背中に手をまわす。 「……なんで分かったの?」 あずみにはミヤビくんだとは言ってないハズ。 謎だ。 「そりゃ分かるよ」 「はい?」