「やっ……た」 「よかったな」 「!」 聞こえたのはミヤビくんの声。 「うん、ありがとう」 ……私は気付いてしまった。 今でもミヤビくんのこと、好きだってことに。 「ミヤビくんのおかげだよ」 「そこまでのことはしてないけどなっ」 「でも、ありがとう」 私はニッコリ笑う。 するとミヤビくんはぱっと視線を逸らし、 「そろそろ表彰だから行こ」 私の手を掴んだ。