「…………っ」 私はすぐ走り出した。 「タロー!」 「結城ちゃんっ!」 後ろからミヤビくんや奈々の声が聞こえる。 だけど私は走った。 バァン! 屋上のドアを勢いよく開ける。 「私……」 笑えてた、よね? 試しにニッコリ笑ってみた。 笑えてる……。 気持ち悪くない。 ちゃんと、笑える。