取り敢えず目的の場所の近くまでついたら建物の陰にバイクを停めて私は走りだした。
まだ夜の二十一時なのにこの辺は蒼が言う通り全く人気がない。
電灯も少なく暗闇で少し気味が悪かった。
今は時刻二十一時七分
乱闘は、もう始まってるかな?
「うぉおおぉぉ!」
「うらぁあぁあ!」
走っていると声が聞こえた。
どうやら始まってるらしいな…
声のする方に近づいて行くと、たくさんの声と人を殴るような音が聞こえた。
「おら!!」
「なめんじゃねぇ!!」
バキッ
ドカッ
ガンッ
…誰か鉄パイプ使ったな。卑怯な野郎だ。
取り敢えず近くの建物の陰に隠れて見物することにした。