「あぁ、その事忘れんなよ?あんま女だからって心配すんな。女をなめんじゃねぇぞ?」


扉の前で私は口の端を上げて、それだけ言ってパタンと閉めて出た。



「「「「さすが俺達の総長だな」」」」


幹部室で四人がそんな事を言ってるなんて加那は知らなかった。



今何時か私は時間を確かめると二十時四十分。


此処から〇〇市の〇〇〇まで二十分ぐらい



少し遅れるかもな…


そう思って急いでバイクに跨がりエンジンをかける。



ブオォォオオォオ


近所にバイクのうるさい音が響きわたった。