「辛ぇなら辛ぇってそう言え」


「…。」

「私はお前の総長なんだぞ?いつだって私はお前の味方だ。何があっても、だから…」

「…。」

「お前が一膳の事で苦しんでるんなら私が助けてやる」

「総長…」

「お前も一膳も助けてやる」

私がそう言った瞬間


栄留の瞳から大粒の涙が流れた。


「おいおい…男なんだから泣くなよ」


「…っ…うっ…。総長…本当にありがとうございます!!」


栄留は涙を流しながら真剣な顔でお礼を言ってきた。


「顔…ぐちょぐちょだぞ?」


「…ははは」


栄留は笑いながら服の袖で涙をふいていた。


「ほら、もう寒くなってきたし帰んぞ?」


そう言って私が手を差し出すと栄留はそれを取って立ち上がった。


「総長…俺闇龍に入ってよかったです」


素直に…栄留の言葉が嬉しかったから「そうか」と思わず微笑んでしまった。



「はい!!仲間の奴にはちゃんと謝ります!!本当にすみませんでした!!」


「あぁ」