「…。」 二人の間に少しの沈黙がはしった。 「お前なんだろ…?」 私が先に沈黙を破った。 「何が?」 私は赤髪野郎に人差し指を向けた。 とたん、赤髪野郎は人形みたいな冷たい瞳を向けてきた。 「百鬼凰の総長」 「指は人に向けちゃ駄目だよ?…それとよく分かったね?」 赤髪野郎は笑いかけてくる。 「私をなめないで」 私は笑いかえさず、代わりに唾を地面に「ぺっ」と吐いた。