急いでバイクで〇〇橋に向かった。


どうか…奏…


無事でいてくれ…



ブォオオォオ



バイクのふかす音が周りに響く。



〇〇橋につくと、辺りはもう暗くなっていた。



「奏いるか?」


大声で呼ぶも返事なし。



“〇〇橋の下”



橋の下に繋がる階段をおりる。



「奏いるか?」



橋の下に行くと、真っ暗で何も見えなかった。



「…ぅ」


微かな声だけど聞こえた。



目が少し暗闇に慣れてきた頃誰かが倒れているのが分かった。


近寄ると


「…だっ…れだ…」


「…奏か?」


「…か…な…」


その言葉を聞いて奏だと分かった。



携帯の明かりで奏を照らす。



暗闇ではっきりと見えなかった奏の姿が見えた。



それは、あまりにも痛々しい姿だった。



顔は奏だと分からないほど血だらけでパンパンにはれていた。

身体中も痣だらけだった


そして、右手を動かそうとしてるみたいだけど痛みで動かせないみたいだった。


右手を見てみると指が変な方向に曲がっていた。


完全に折れてる…。


他にも、もしかしたら折れてる所があるかもしれない…