「ごめんね?忘れ物取りに行く時一緒に加那の鞄も持って行っちゃった、ぎゃは」


うん、相変わらず可愛くない笑いかたで八重歯を見せて笑う優也。


「別にいいよ。ありがとう」


「うん!あ、後でそこのクローゼット見といて!じゃね♪」

クローゼット…?

なんかあるのかな…?


一応「わかった」と返事だけをしておいて、扉をしめた。


「ん…あれ?」

私はある異変に気づいた。

優也から返してもらった鞄が、なんか最初より軽くなっていた。


「おかしい…」


鞄の中を見ると…


「水着が入った袋がない…」



やりやがったなぁ…


くそ、油断してた…。