「ちっ」


このままじゃやばい。


傷が深すぎて血が止まらない。


はやく病院に連れていかないと…。



「明希!!」


私が大声でそう呼ぶと、「な、なんや?」震えた声で答えてくれた。



「ここは俺に任せといて、お前は恭賀を病院に連れて行け!!」



「え?そないな事したら要が…「俺のことは大丈夫だから!!!」」



私が低い声でそう言うと明希は急いで恭賀を抱き上げ病院に連れて行った。



通りすがりに「本間…ありがとうな」と言って。



はっきり言って…明希と恭賀がいなくなると、かなりキツい。

闇龍の奴らはやくこねぇかな…。



そう思ってると後ろから気配を感じ振り向くと鉄パイプが目の前までに迫っていた。



やばい。


反射的に頭をそくざに腕でかばって目を瞑った。