私は明希を見つけると、すぐに声をかけた。
「どうした!?」
明希がゆっくりと振り返って私を見ると目を見開いていた。
「要なんでここにおるねん!?」
いや、今までいたんだけどね?
一緒に闘ってたんだけどね?
ま、こんな大人数の中にいたんじゃ気づかないか。
「まぁ、それは後で話すからどうしたんだ?」
私がそう言うと明希は真っ青な顔をして震えていた。
明希の尋常じゃない異変に気づいて近づくと明希の目の前に恭賀が血だらけで倒れていた。
「きょ、恭賀!?」
私は驚いて明希を押し退けて恭賀の目の前にしゃがみこむ。
お腹から血が出ていて、よく見ると刃物で刺された後があった。