「教えろ」


「…ーどうやら今日神牙に乗り込むらしいです。」



「やっぱりな」



あいつら絶対総長がいないすきを狙おうとしてたな。


しかも今日は神牙は運悪く副総長までもがいないからな。



「神牙なら大丈夫だと思いますよ?」



「何故そう思うんだ?」



「総長と副総長も今日の事は知ってるはずです。ですから、幹部に任せるほど信頼してるんですよ。ま、それほど負ける自信がないって事じゃないですか」



「…ー確かに炎斬は情報では下っ端の族ってなってる。でも…宝っていう奴が、なんて言ったらいいのかわかんねぇけど…危ねぇ気がする…」



「宝?誰ですか?その人?」

蒼の言葉に眉間に皺が寄る。

「あ?宝って奴炎斬にいんだろ?」

「いませんよ。そんな人」



「…。」



私は何も言葉がでなかった。


じゃあ、あの宝っていう奴一体何者なんだ!?



今まで炎斬の幹部かと思ってたけどー…。


これは…なんかあるな。



もしかしたら神牙が危ねぇかも。