「なんだか知らねぇけど、宝だっけ?いきなり出てきて誰?」



「あー…俺?まぁ、いつか分かるよ」



そう言って不気味な笑みをしながら、こっちに近づいてきた。



「な、なんだよ」



「はい、これ。」



宝っていう奴は、そう言って財布から五万円を取り出して私に差し出してきた。



「は?いらねぇよ。こんなもん」



「んー…困るなぁ。じゃあ、どうやったら今日のとこは帰ってくれる?」



「はぁー…」



なんかもう呆れて何も言えなかった。


「今日は、もう帰るよ。次会った時はボコるけどな?」



そう言って私はバイクに乗って学校に向かった。