「おい」
突然発された言葉に体がビクリと反応した
振り返るとそこには十人ほどの男性がいた
「お前、そこで何をしている?」
まず初めに私は男たちの腰が目についた。
いや、腰にさしてある刀、に目がついたのだ。
どっからどう見ても、長い。
「そこで何をしているか聞いているのだ!!」
しびれを切らして男の一人が怒鳴った。
「えっと…」
何をしてるかって…
この人たちも左之さん同様に制札の護衛を任されているのだろうか?
「届け物を届けに…」
それを聞いた男たちはずかずかとこちらに向かって歩き出した。
何かまずいことでも言ってしまったのかと不安になる。
…が男たちは私を通り越してその先の制札へと歩いていった。
なんだ…やっぱり制札の警護だったのか…