「三条大橋って確か…」




この辺だったはず…





なのだけれど、誰もいない。




私が場所を間違えたとかではなさそうだ。



橋の手前に左之さん達が見張るはずの制札が寂しく立っている。




見張り番ってこの場でやるんじゃないのかな?




もしかして、どこかに隠れてる!?





「左之さーん」



私はたまらなくなって叫んだ。




せっかく差し入れを持ってきたんだから、隠れているなら早々に出てきてほしい。




「左ー之ーさーん!!」




どんなに呼びかけでもって辺りは静まり返っていた。