あたしは、誠也の話を聞いて胸が張り裂けそうになった…。

あたしは…誠也の傷をえぐってしまったんだ…………。

誠也は悲しくにこりとした。

「I am murderer.」

「えっ…?」

あたしは、誠也の英語を日本語に訳した。


[私は殺人者です]


「なっ………!?」

誠也は更に続ける。

「I betrayed his trust in me.」


[私は私に対する彼の信頼を裏切りました]


「誠也……………」

「あながち、間違ってねぇだろ?」

あたしは言葉に詰まった。

違う、とも、そうだよ、とも言えない。

何か言えば、誠也が壊れてしまいそうで………。

誠也はそれを察したのか、あたしの頭をくしゃっと撫でた。

「そんな気にすんなって、な?さて、今から何乗る?」


誠也は笑顔であたしを見た。

あたしを、心配させないようにしてるんだね。

あたしも、誠也にあんまり悲しい思いさせたくないよ………。

あたしもニッコリした。

「季節外れのアイスクリーム食べよっ♪」

「また食い物かよっ!」

「そうでーす♪さ、行こ行こっ♪」

苦笑いする誠也を引っ張ってアイスクリーム屋に向かう。

勿論、大好きな苺のアイスクリーム。

「んー、美味しい♪」

「おいおい、ほっぺにクリーム付いてんぞ?ベタだなぁ」

「ベタでもいいよー美味しいんだもん♪」

「はいはい」

誠也は苦笑している。

ちゃり…

誠也のペンダントが揺れる…。

いつも付けてて、前まであたしはただ似合ってるとしか感じなかった。

でも、今は凄い悲しい。

あたしが助けてあげられることなんて、無かった…。
「佐奈、いい加減にしねぇと遊園地来た意味ねぇぞ?」

誠也が苦笑しながらあたしを見た。

「じゃあ次はー…フランクフ…」

「はい、じゃあコーヒーカップ行こうなー?」

誠也は笑いながらあたしの言葉を遮ってあたしを立たせた。