俺は青ざめた。

真実を、言うのが怖い。

でも言わないといけない。


俺は声を振り絞って言った………。

『翔太……………俺が……………サヤの彼氏、なんだ………』

『…………………!!!!』

翔太が目を見開いて俺を見た。

驚愕している。

そして、信じたくないと伝わってきた。

『嘘…だろ?』

俺は首を横に振った。

翔太はよろよろと立ち上がった。

『嘘だろ?なぁ…お前を恨んだりしてねぇよな?違うよな?なぁ…!!』

俺はいたたまれなかった。

翔太は心底傷ついていた。

『嘘じゃない…』

俺は、それしか言えなかった。

翔太は顔を歪ませた。

「嘘だっ!!!!!!!!!!」

俺は、その場に座ったまま泣き崩れた。

翔太はそんな俺を見ると、辛そうに走り去った。


翔太は父親・母親……そして、友達に裏切られた事がある。

両親に捨てられて

友達だと思っていた奴には万引きの罪をなすりつけられ

あいつは………そんな中で俺だけは味方だと思ってくれた。

でも、あいつは味方を憎んだ。

だから………だから……………!!!!!!

『ごめんな…ごめんな翔太…翔太……!!!!!!』

俺と翔太は


こうして離れた…。


翔太は

俺を憎んだ。

俺はフォロー出来なくて

自分は

最悪な奴だと思った。





数日後……………

翔太が飛び降り自殺した。


『バイバイ誠也…お前だけは、信じたかった………』


走って走って……

叫んで




でも翔太は

蝶のようにふわりと跳んで

堕ちた。

『翔太ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!』




やっぱり


俺は人を愛してはいけなかったんだ



友達として

大好きだった…



ごめんな翔太


ごめんな………!




俺はその日から心を移さないと決めた。

きっと殺してしまうから…………。