『ハッピバースデートゥーユー♪ハッピバースデートゥーユー♪ハッピバースデーディア誠也〜♪ハッピバースデートゥーユー♪♪♪』

サヤは誕生日ケーキの前で歌う。

歌い終わるとサヤはニコッとした。

ちなみにケーキはサヤの手作りだ。

だからちょっといびつ。

…サヤらしい。

『クスッ』

『あ、誠也なーに笑ってるのぉー?』

『クスクス、何でも?』

『どーせケーキはいびつよっ』

サヤがぷいっとそっぽを向いた。

『拗ねんなって、ほら』

ちゅっ

優しい優しいキスをする。

『んっ……ふっ………はぁ』

サヤの瞳はとろーんとしていて可愛過ぎる位だ。

俺はニッとした。

『機嫌直った?』

『う、うん』

サヤは真っ赤になって上目使いになってる。

本人に自覚無しだからタチが悪い。

…でも可愛いから許す♪

『あ、そーだっ!』

サヤは思い出したかのように鞄を探り始めた。

その動作さえも可愛い。

……俺かなりサヤにベタボレだな。

照れるな…。

『ちゃららちゃっちゃら〜ん!プレゼント!』

振り向いたサヤは小さな箱を取り出して俺に差し出した。

開けると……

『おぉ、ペンダントじゃん』

『あたしもなんだよー。オ・ソ・ロ♪』

サヤのペンダントのデザインは星。

俺のペンダントのデザインは月だった。

俺はそれだけで幸せになった。

『結構しゃれたペンダントだなー』

『でしょ♪デザインは私がデザインしたんだよ♪』

『マジで!?!?』

デザインはかなりイイ。

サヤ、才野あるんじゃねぇか?

『ペンダントの後ろ見てみて♪』

『後ろ…?……なっ!?』

体が熱くなる。

ペンダントの後ろには…

《ずっと一緒だよ Byサヤ》

恥ずかしい…!!!!!

『自分で書いたんだ〜』

めちゃめちゃ笑顔のサヤ。

…文句無しです。