『ちゃららちゃっちゃら〜ん!プレゼント!』

彼女は小さな箱を取り出して俺に差し出した。

開けると……。

『おぉ、ペンダントじゃん』

『あたしもなんだよー。オ・ソ・ロ♪』

彼女のペンダントのデザインは星。

俺のペンダントのデザインは月だった。

俺はそれだけで幸せになった。

その後に撮ったツーショットのプリクラをお互いのペンダントに張り合う。

『っわぁ〜〜恥ずかしい…!これ、かなり恥ずかしい…!』

『えー、いーじゃん♪ずーっと、つけててね♪』

『はいはい』

曖昧に返事をした。

プリクラ自体はそこまで恥ずかしくない。

ただ、書いてある言葉が恥ずかしかった。

《ずっとずーっと大好きだよ》

顔から火が出そうだ。

『わーい♪誠也とオソロだー♪♪♪』

彼女は俺の隣りでニコニコしている。

はぁ…そんな顔されたら断れねぇって。

『ねーねー誠也っ、あたし誠也ん家行きたい♪』

『んー?しょーがねぇな〜』


ダメだ。 行くな。

『わーい、やったね♪』


ダメなんだ…!

行くな行くな行くな!!

『いやだぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!』

止めろ!!!!


「わっ!」

いきなり視界に亮のどアップ。

「ぅわっ」

思わず退く。

「あっはははーびっくりしただろー」

こんの……!

固い固い拳を作る。

が、殴る寸前でストッパーが掛かった。


…亮は心配して、やったんだ。

俺は心からニッコリした。

「ありがとなっ」

「さぁ?何のことやら?ほれ、コーラ」

とぼけながら笑顔でコーラを俺に差し出した。

ったく、マジで憎めない奴だな。

「ん、さんきゅ」