「アヤちゃんって言うんだー♪かーわいー♪」
「おまっ…佐奈がいんのに浮気かよ…!」
「違ぇよバカッ!男として言ってんの、俺は!!佐奈が1番に決まっ…てん…だろ」
やたら真っ赤になって照れている亮。
あらら、純粋なこと。
って、俺も言ったら赤面はするだろうけどな。
「あーはいはい、ラブラブだねー」
「う、うーん…」
何故か悩み出す亮。
何でそこで悩み出す。
嘘でもノロケとけよ。
まあ亮らしいけどさ。
「何、上手くいってねぇの?」
「んー…微妙なんだよなぁ。ほら、テスト近いし副生徒会長だしでなかなか話す機会とかがな……」
「何だ、学校への不満か」
「んー、そんなとこ」
俺は優しくニッコリした。
黒さが出ている?
そこは気にしないでくれ♪
「そうかそうか、じゃあ言っといてやるよー。愛美の父さんに」
「うわぁっ!待て待て!シャレになんねぇからっ!!」
ふふふ…。
ここで俺のSが発動した。
ご期待に添えなくて悪いが魔法陣は出ない。
ただし確実に黒い何かが出ている。
「大丈夫だ亮、しっかり一部始終話しといてやるから♪」
とびきりの笑顔で話す俺。
しかし亮は青ざめるばかり。
愛美の父さん、つまり俺らの学校の校長は怒るとマジで怖い。
静かに怒って数日後に恐怖となって返ってくる。
確かそのせいでかなり小さくなった奴らは約30人。
怖さがひしひしと伝わる人数だ。
一体ナニをしたんだ愛美の父さん…。
「ちょっ…マジ勘弁して下さい!!!」
亮はかなり必死だ。
あぁ、そういうのがまたS発動に繋がるんだよなぁ…♪