「この天井見てたらさ、白いキャンバスに見えた。
まだスタートしたばかりの真新しいキャンバス。
そんなキャンバスにさ、想い出を描いてるんだ、ってな……」

誠也も天井を見上げた。

「だから俺達は存在する。
キャンバスを全て塗り尽くすまで……」

そう語る亮と誠也は、少し寂しそうに見えた。

あたしは…決めないといけない。

亮と誠也……どちらのキャンバスにするのかを…。