ドガガガッ!!!!!

亮の叫び声が頭に響く。

頭や体中が痛い。

やっぱり落ちたみたい。

でも、思ってたより全然痛くな……。

「いやぁぁ!!!!!!」

「佐奈っ!?どーし……誠也…!!??」

「ってぇ……」

あたしは、誠也の腕の中にいた。

何で…何で……。

誠也は所々にケガをしていて、凄く痛そうだ。

亮はずたずたになった足を引きずりながらあたしと誠也に駆け寄った。

「誠也……何で…!」

涙が流れる。

誠也は苦笑した。

「ははっ…階段から落ちる女の子、見殺しにできるタチじゃねーからな、お…れは……」

誠也は、いきなり気を失った。

「いやぁぁぁぁ!!!!!!!」

「おいっ、誠也!返事しろっ!!!」

あたしは泣き叫び、亮は大声で誠也に呼び掛けた。

そんな中で愛美は呆然としている。

あたしは悲しみの中から怒りが沸き上がってきた。

「…愛美っ!!!!」

「ひ…っ………!」

愛美は真っ青な顔であたし達を見ながらがたがた震えている。

やってしまったことを悔やみ、恐れている証拠だ。

今すぐにでも頬を叩いてやりたい。

でも、今はそれどころじゃない。

あたしは愛美に叫んだ。

「保健の先生呼んできて!!」

「え……?」

愛美は拍子抜けしたような声を出した。

あたしは更に大声で叫んだ。

「早く!!!」

「う、うんっ…!」

愛美はふらつきながらも保健室へ走っていった。