まさか…あの時いたのは…佐奈!?

佐奈は話し続ける。

「愛美を…もてあそんだの…?」

ドクン…!

事実だった…。

だから…。

「そうだよ…」

としか、言えなかった。

拳を握り、佐奈は勢いよく俺を見た。

その表情は怒りに満ちている。

バシャバシャと水を踏み付けて俺のところへ来ると…。

パァァンッ!

佐奈は俺の顔にビンタした。

一瞬何が起きたかわからなかったが、佐奈はまっすぐ俺を見て言った。

「サイテー」

佐奈は泣いていた。

この時思い出した。

俺は、あの日決めたんじゃないか。

もう、人を愛さないって…。

だから………

「あぁ、はいはい、最低ですね」

「何よ、それっ!」

俺は…

「お前、つまんねぇから」


「え…?」

俺は…!

「バッカじゃねぇの?お前なんか好きになる訳ねぇじゃん」

「え…」

佐奈を…

「ちっ、友達と賭けてたのにな〜お前オチないし、いらね」

「…………!!!」

突き放す……………











俺を嫌いになって。


恨んで。


憎んで。


苦しい嘘も今言わないといけない。


大好きだよ…佐奈…。


でも、さよならだ……