あたしはクスッと笑った。

「意外〜」

「う、うるせぇな!置いてくぞ!」

誠也は歩調を早めて先に行ってしまった。

あたしは必死に追い掛ける。

「わわ、待ってよ〜」

誠也は少しあたしを見るとピタッと止まった。

どうやら待っててくれるみたい!

あたしは嬉しくなって小走りで駆け寄った。

「ありがとっ」

「さ、さっさと行くぞ。遅刻する」

誠也は少し照れながら歩き出した。

あたしはニッコリ♪

そんなこんなで学校に到着した。

あたし達は一緒に教室を開けた。

ガラッ

皆の目が一斉にあたし達に向く。

そしてヒソヒソと話し出した。

「ねぇ…あれ……」

「だよね…マジで……」

「普通さぁ………」

あたしは話をしている女子をちらっと見た。

すると凄い目で睨まれた。

あたしはビクッとした。

誠也は全く気付いていない。

何だか嫌な予感がしていた。




キーンコーン……

「ふぅ…」

予感は当たらなかった。

放課後まで、何ら変わりなく過ごせた。

あたしは鞄を持つと誠也の所へ行こうとした。

「…あれ?」

あたしは鞄に挟んである小さな紙を見つけた。

紙にはこう書いてある。