亮と、キス?
何それ?
そんなの、してな……。
あたしは抗議しかけて思い出した。
亮と別れた昨日、あたしは亮とキスしたんだ。
まさか…見られてたの…!?
誠也は真剣な中に、悲しみを見せた。
「やっぱ俺、確かめないとって思ったんだ。むやみやたらに疑いたくはない」
あたしはゆっくり頷いた。
「あのね……」
あたしは丁寧に話し出した。
何故キスをしたのかを。
話し終えると、誠也はいきなり足を止めた。
あたしは心配になって誠也を覗き込んだ。
「誠也?んっ…!?」
い、いきなりキス!?!?
あたしはいきなり誠也にキスをされた。
甘くて、優しくて、とろけてしまいそうなキス。
夏休みの、あの海のキスと、比べ物にならない位心地よい。
やっと唇が離れると、あたしは真っ赤になって硬直した。
誠也は少しムッとしている。
「これで帳消しだからな!」
え?
ポカンとしていると、誠也は赤くなって歩き出した。
あたしは慌ててついていく。
「誠也、もしかしてヤキモキ妬いた?」
「……!」
誠也は耳まで真っ赤になった。
図星みたい。
なんか、可愛いかも!