ガチャ

「行ってきまーす」

ドアを開けて外に出る。

んー…連休明けの学校は面倒臭いなぁ。

あたしはドアを閉めると学校に向かおうとした。

「おはよ」

「あ、おはよー…って誠也?!」

いきなり来た挨拶に振り向くと、そこには誠也がいた。

ビックリして硬直してしまう。

誠也はクスッと笑った。

「予想通りの反応どうも♪」

「ってか何で!?何でいんの!?ま、愛美にもし見られたら…」

あたしはパニクった。

事情を知らない愛美がこんなあたし達を見たらきっとキレる。

考えただけで震える。

やっぱりトラウマになってるのかも………。

嫌だなぁ、こんなの。

すると誠也はニッコリした。

「大丈夫♪」

「大丈夫な訳…」

「昨日言ったし」

「あ、そうなんだ」

そっかそっか〜

あれ?

あたしは誠也を凝視した。

「うっそぉ!?!?!?」

「佐奈…声でかいって。つか歩きながら話さねぇ?遅刻するよ?」

「え?あ、うん」

確かにヤバイよね。

あたしと誠也は歩き出した。

誠也はあたしにニコリとした。

優しい優しい笑顔。

「俺、きちんと昨日話つけたから。だから…」

誠也が少し俯く。

あたしは誠也を覗き込む。

「だから?」

誠也は息を飲むとあたしを見た。

「何で昨日、亮とキスしたか、教えてほしい」

ドクン…

「え…」