そしたら、いつのまにか眠気が私を襲い
狼に寄り添うように眠ってしまい、目を覚ましたら両親の車の中にいた
歩いた記憶もなく、狼の記憶もうっすらとした思い出せなくて忘れていたけど
目が覚ました私は両親に聞いた。
どうやって私を見つけたの?と
そしたら両親は赤い髪の青年が運んでくれたと説明してくれた
「…もしかして…赤い髪の青年…扇李が運んでくれたの?怪我をしてたのに?」
「…あぁ」
やっぱり…
「そうだったんだ…」
「そうだ、あの時俺たちは花嫁の契約を交わした」
「え?」
「人間に自らの花嫁を印を残すために我はお前の血を口にした。そして沙優は我にキスをした…それにより首筋に印が出来て花嫁の契約が結ばれたんだ」
「じ…じゃあ…この印って扇李のものなの?」
抱かれたまま首筋を押さえる
「あぁ、沙優をどうしても花嫁にしたかったんだ。無邪気にも警戒などしないで我に近付き涙も流さない」
「………」
「何よりも我の傷を見て辛そうに顔を歪める沙優をいいな…と思ったんだ。都合よく手から血が出ていた我はそれを利用した」
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