「リリカちゃんはどうしたの?

――と、それに、あの人……?」


幹生君が見遣るのは、
こちらへ近づいてきてる楓さん。


あたしが振り返った時、
楓さんはちょうどあたしの
一歩後ろに立ち止まって、


「専属庭師の鴨井 幹生(カモイ・
ミキオ)様でいらっしゃいますね。

旦那様からうかがっております」


「へ? あ、はい、
そうですけど……」


「申し遅れました。

私、本日よりリリカお嬢様の
執事として遣わされました、
四堂 楓と申します」


「は? し、執事?」


幹生君はポカンとしてしまった。

……まあ、そうだよね。


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