「大学への通学時間は、
私と過ごすことで少しでも
男性との空間に慣れて
頂けますよう、私が送迎を
いたします」


「わか……って、えっ、
大学までですか?」


「はい」


「えぇ……そ、それは
ちょっと……」


あたしの通う女子大
名桜(メイオウ)女子大学は、
名門私立ではあるけれど、
資産家の子供ばっかりが
通う所じゃない。


パパは、高校までと同じ
エスカレーターの女学院に
進むか、一流家庭の子息しか
通わないような大学に進む
ことを望んでた。

けどあたしはそれが嫌で、
お金だけで生徒が決まる
わけじゃない大学に入って
みたかったんだ。


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