「もしじんましんなど身体
的な拒絶反応が出るようで
あれば、考慮しなくては
なりませんから」


「な…………」


――じゃあ、それを確かめる
ためにいきなり手を繋いだの?


理由はわかったけど、なんか
安心したのかよけい混乱
したのか、自分でももう
わけがわかんなかった。


「あたし……病気じゃ
ありませんっ」


あたしは単に男の人と
面識がなかったから、
苦手ってだけなのに。


さっきから恐怖症とか拒絶
反応とか、まるで病気の
人でも見るみたいな言い方。


(パパに雇われて、それが
仕事だからって、酷すぎる
……!)


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