それを見たパパは、『何を
言ってる』と言わんばかりに
目を丸くして、


「冗談なわけがあるか。

お前のために、優秀なS級
執事を探して連れてきたんだぞ」


「は? あたしのためって、
だからどういうこと?」


「どうもこうもあるか。

お前ときたら数ヶ月後には
20歳だというのに、今の
ままでは社交界デビューも
できんだろう」


「え? だ、だってそれは……」


徐々に嫌な予感が心を
覆ってくる。


そんなまさか。いくらなんでも。


そう願うあたしに、パパは
情け容赦なく決定的な
台詞を告げた。


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