《ピーンポーン...》
不意にインターホンが鳴り、すぐに玄関へと目を向ける。
「えっ、え...」
ど、どうしよ。こんな格好じゃ出られるわけない。
「ああ、もしかして宅配便?!」
両親ともに即日届くとウワサのネットサービスが大好きだから、もしかしたらソレかも。
あまりにもラフすぎる格好で、受け取りになんて出られないよ。
その間もインターホンは間隔をあけて鳴り響く。
「...でも、まあ。鍵かけたし」
居留守を使えば免れるよね?
宅急便なら申し訳ないけど、再配達お願いすればいい。
「なーんだ」とまたクッションに顔をうずめる。
なんだか今日はソファから動きたくない気分なの。