「イケメン…?」
それがどうしたって言うんだ、お母さん。
と言わんばかりにお母さんを見る、と
「いやーねっ!私にはお父さんがいるもの♪
花音よっ、か・の・ん」
花音、って……私だけど、私が何?
私は今でもスキップしそうなお母さんを遠い目で見つめる。
「やだわっ。花音ったら~
頑張ってイケメンゲットするのよ♪」
「……はへ?」
ゲット、する……?
「やだあ、彼氏よ彼氏!
花音は可愛いんだから~」
お母さんはにこにこしながら言っていた。
…結局、何が言いたいのか不明だったが、背中をぐいぐいと押されてたのには変わりがなかった。