「何でかって?」
「う、うむ…」
何だか桐谷君の雰囲気が変わった。
何て言うか……ちょっと追われる感じ。
「俺さ、あん中にいると浮いてるんじゃないかって思って」
え……私と一緒?
そして2人で階段に座る。
「何か…私もそう、かな」
桐谷君がどういう意味で言ったのかはわからない。
…けど、私はあの中の美男美女達には圧倒というか…ちょっと私はあれだから嫌だった。
桐谷君はそんな事ないだろうけど。
「え、椎名も?
あの人ら目立つから嫌になんだよな」
「そうそう、圧倒されちゃって…」
何て話をしていると、
私の肩にことんと桐谷君の頭がのった。
「きっ、桐谷君…?」
私は桐谷君の方を見てみる。