「ただいま~」
お決まりの台詞。私が言ったのと共に、後ろからとてつもない足音が響く。
「おかえり!!」
「うわっ!!」
後ろから抱きつかれた。
そのまま頭をぐりぐりと撫でる。
「今日も楽しかったか?」
そう言うのは幼なじみの夜月祥(ヤズキショウ)。
ってか頭ぐしゃぐしゃになるから止めて~!
「ちょっ祥兄!!」
「ん?照れるな照れるな♪」
照れてないよ!!
その考えはどこから来た!
「ってか鈴。その手紙は?」
祥兄が手紙を指差した。
「もしかしてラブレター!?祥兄妬いちゃうぞ?」
どうぞごかってに。
ちなみに祥兄はキレるとめっちゃ怖い。
だから実際妬いたりすると、相手を焼きかねないので……
「そんなんじゃないから。お願いだからリビングに行ってて?」
いくら祥兄でも、自分宛ての手紙を読まれるのには抵抗がある。
「えぇ~。まぁ鈴のお願いだったら仕方ないか………」
そう言って渋々リビングに向かって行った。