わたしは心の声に向かって、思い切り大きな声で返事をした。
「もちろんっ!」
お兄ちゃんがわたしの声に体を震わせた。
なんだ、なんだ、と怪訝そうな顔で見てくる。
そんな顔を見て、わたしは少し考えた。
結婚するのはいい。
だけど、誰かのものになる前に、一言だけ言っておきたいことがある。
お願い。
ちょっとした我侭を、聞いて。
受け流すだけでもいいから。
「ねえ、お兄ちゃん」
わたしは早くも新婚旅行のことを考えているお兄ちゃんに呼びかけた。
お兄ちゃんは機嫌良さそうにこちらを振り返る。
それを確認して、わたしは言葉を続けた。
「わたし、お兄ちゃんのこと好きだよ」
自分の体が、急に熱くなるのを感じた。
お兄ちゃんがこちらを思い切り向く。
一体何のことを言っているんだ、という困惑の表情を浮かべていた。
わたしは追い討ちをかけるかのように、また一言。
「清水祐太を、愛してるから!」
お兄ちゃんの口が有り得ないほどに開く。
丸い目は更に丸くなって、わたしをしかと捉える。
わたしはにんまりと笑って、ソファから立ち上がった。
そして自分の部屋へ走る。
「もちろんっ!」
お兄ちゃんがわたしの声に体を震わせた。
なんだ、なんだ、と怪訝そうな顔で見てくる。
そんな顔を見て、わたしは少し考えた。
結婚するのはいい。
だけど、誰かのものになる前に、一言だけ言っておきたいことがある。
お願い。
ちょっとした我侭を、聞いて。
受け流すだけでもいいから。
「ねえ、お兄ちゃん」
わたしは早くも新婚旅行のことを考えているお兄ちゃんに呼びかけた。
お兄ちゃんは機嫌良さそうにこちらを振り返る。
それを確認して、わたしは言葉を続けた。
「わたし、お兄ちゃんのこと好きだよ」
自分の体が、急に熱くなるのを感じた。
お兄ちゃんがこちらを思い切り向く。
一体何のことを言っているんだ、という困惑の表情を浮かべていた。
わたしは追い討ちをかけるかのように、また一言。
「清水祐太を、愛してるから!」
お兄ちゃんの口が有り得ないほどに開く。
丸い目は更に丸くなって、わたしをしかと捉える。
わたしはにんまりと笑って、ソファから立ち上がった。
そして自分の部屋へ走る。