「はわわわわっ…」

龍娘に見つかった事で、璃月は酷く動転していた。

顔色も悪いし、軽いパニック状態のようだ。

「そんなに恐れる事はない。別に取って食おうというんじゃないしな」

威圧するでもなく、ゆっくりと璃月に歩み寄る龍娘。

「お前が大人しくしていてくれるのならば、私は危害など一切加えない。勿論お前の言い分もきちんと聞いてやる」

微かに笑みさえ浮かべる龍娘。

『天神学園の完璧超人』などと呼ばれて恐れられているが、これが彼女の本来の姿。

無闇に生徒に権限を振りかざす訳ではなく、親身になって話を聞き、その上で判断する。

普段は龍娘も理解ある教師なのだ。