それでも気にする事なく。

「うーん…先生の姿はなし…っと…」

フラフラと廊下を歩く璃月。

何となく廊下の壁に指をなぞらせながら歩くと、壁を削り取って指の痕が刻み込まれていく。

全てにおいて怪力。

ナイフみたいに尖ってないのに、触るもの皆傷つける。

まるで『ギザギザハートの子守唄』である(古)。

璃月はただ歩いているだけだというのに、彼女の辿った後には戦場のような痕跡が残されていた。