直後、教室に入ってくる足音。

入り口に小柄で細身の男子生徒が立っている。

金髪ロングヘアに黒目、学生服は真面目に着ているが、所々チェーンやシルバーアクセがある。

彼は咥えた煙草を携帯灰皿の中で揉み消す。

(不良や!ヤカラや!ヤンキーや!)

ダイレクトに突っ込んで殴られると嫌なので、心の中で呟くチャーリー。

リーニアは微笑む。

「1年の新倉 葉月(にいくら はづき)君ね?」

「…ああ」

葉月は冷めた表情のまま頷いた。

さて、あと一人呼んでいる。

リーニアは午後3時ちょうどにこの教室に、と伝えたのだが。

既に15分過ぎている。

来てくれないのだろうか…。