へ・・・?う、嘘なんで、いるの・・・?
あのときみたいに上履きに履き替えていたら、
だるそうに下駄箱によりかかる彼と目があった。
「ミカコ・・・」
困ったように笑う片桐くんがいた。
何話そうとか、どうしようとかそんなことどうだっていい・・・!
ただただ、ここにいてくれたことが、話しかけてくれたことが嬉しかった。
「やっと会えた・・・」
「え?」
「この時間に来んじゃないかと思って」
そ、それって、いつもここで待っててくれったってこと・・・?
「あ、あの・・・片桐・・・くん!」
「とりあえず、中庭」
それだけ言って、片桐くんは歩きだした。