午前6:50、一週間ぶりにこの時間に家を出る。

緊張のあまりよく眠れなかった。
ドキドキと高鳴る胸を押さえて、川沿いの道へと足を伸ばした。


いるのか、いないのか・・・。
シカトされたら・・・?

不安で押しつぶされそうになる。



あっ!
100メートルほど先に、彼の背中を見つけた。

ちょっと気だるそうにかばんを持ち、スタスタと歩く。

キレイな黒髪がふわふわと揺れ、太陽の光で輝いている。


今日も一段とかっこいいな・・・。


って、見とれてる場合じゃないでしょ!


話しかけなきゃ・・・!


だけど、なんて言えばいいんだろ・・・・。


「こないだはごめん」?
「気にしてないよ」?
もはや告白?

バカなあたしは肝心なことを考えていなかった。