「中学のとき、彼女いたけど大事にしてたし。まあ確かに見た目と中身にギャップあるけど」
「そうなの!ギャップありすぎなの!」
あたしは勢いあまって、身を乗り出した。
唯ちゃんの苦笑いにすら、動じなかった。
「てかね、器用そうに見えて不器用なんだよね」
「え?片桐くんが不器用!?」
あんなに言葉巧みにあたしを誘惑して、振り回しといて・・・?
「まあ、頭ごなしに身体目的って決め付けないでやってよ」
「う、うん」
「あいつもあいつでなんか考えてたんじゃないのかな。・・・あと、」
「ん?」
「素直になんないとダメなときもあるからね?片桐にもゆっとくけど。分かりづらいんだよね、あいつ」
へ?片桐くんにも?
とにかくあたしは唯ちゃんの助言を胸に、明日片桐くんと話そうと決めた。