カズアは、賑やかなお子様たちと一番遠い東側の部屋を自分の寝室に選んだ。

食後しばらくはベッドで休んでいたが、喉の渇きを感じ、キッチンに隣接しているメインルームへ向かう。

メインルームにはバルトとエリサがいた。

「なんか速度が落ちたんだ。動力部は特に異常なかったよ」

「帆の様子はいまユナが見に行ってるぜ」

カズアは少し考えた。

「好奇心で行ってびびってなきゃいいけど・・・。
 ああ、あいつ暗いとこ怖いくせに、高いところは好きなんだよ。煙となんとかは高いところが好き、ってな・・・」

バルトとエリサが揃って笑う。

「行ってみるか?」

「そうだな」

三人がちょうどそう話したときだった。ユナの声が届く。

「カズア! カズアーッ!」