「じゃ、じゃあさ・・・
 バルトとか・・・カズアも、気付いてるのかなあ?」

「んー。バルトはたぶん分かってるよ」

「カズアは・・・?」

「・・・微妙」

そう言うとエリサは窓際から離れ、サイドテーブルからアップルティの入ったカップを持ち、ベッドの上にいるユナの隣に腰掛けた。

エリサの一連の行動を見ていたユナは、なんとなく気付いてしまった。

「エリサ・・・もしかして、バルトのこと・・・」

「え、えぇっ!?
 ・・・な、なんで分かったの?」

それは自分でも分からなかった。
なぜだろう。
なぜかエリサの顔を見ていたら分かってしまった。

エリサは顔を真っ赤にしている。