「ごめ〜ん!
お待たせ〜!」


息を切らしてやって来たのは咲子。

やっと4人揃い、海へ向かった。

小一時間すると、海岸へ着いた。


「うわぁぁぁ!!!
海だぁ!!」

「加奈うるさい」

「見て見て!!!
海だよ、海!!!」

「見れば分かる」


どうして、テンション上がらないのだろう。

海なのに……。


「早く泳ごーっ!!!」

「ったく、子供だな」

「拓真は保護者みたいだな」

「全くだよ」


ワタシたちは何だかんだ言いながらも、童心に返り、はしゃいだ。

海で泳ぎ、ビーチで遊び、パラソルの下でかき氷を食べた。

気がつくと、お日様は落ち、空がオレンジ色に染まっていた。


「帰るかぁ?」

「えぇ、もう?」


拓真が言い出した。


「咲子ん家、弟がいるし」

「あ、そっか」

「ごめんね…」

「大丈夫だよ。
片付け始めよう!!!」


本当は、もっといたかったんだけどね…!

わがまま言っちゃダメだよな…。

ワタシは水際にしゃがみ込み、夕日を見ていた。