「そろそろ戻らねー?」

「あ、うん」


ワタシは勢い良く立ち上がった。

その瞬間、いきなり目眩がした。


「おいっ!!!」


ワタシは後ろ側に倒れた。

このままだったら、頭を打って死んじゃうかも。

あぁ、死んじゃうのかな。

まだやり残したこと、たくさんあったのに。


「…っ…バカッ!!!」


その時、体がフワリと浮いた。


「危ねー」


拓真がワタシを抱き抱えて助けてくれたのだ。


「なんだよ、いきなり。
具合悪いのか?」

「……ご、ごめん!
大丈夫だから!
先行ってていいよ!」

「は?」

「いいからっ!!」

「…早く来いよ?」

「うん…」